” Don’t put all your eggs in one basket.”
(全ての卵を一つのカゴに入れるな)
英語のことわざですが、投資の世界ではあまりにも有名な言葉です。分散投資をすすめる言葉ですね。
一つのカゴにすべての卵を入れているとカゴを落としてしまったら卵がすべて割れてしまうので、複数のカゴに分けて入れましょうということです。
その「カゴ」なんですが、資産運用的にいろんなものがあります。今回はそんな話。
スイスフランショックに見る“運用対象というカゴ”
FXを例にしてみます。
2015年「スイスフランショック」と呼ばれる事件がありました。20分で41%も下落する大事件でした。
それよりは小さいものの、2016年のブレグジット発言、2018年のトルコショック、FX関連だけでも毎年のように暴落案件は起こっています。
スイスフラン・英ポンド・トルコリラ、それぞれ特徴があり集中投資する人も多い人気の通貨です。しかし分散投資をしていればダメージこそあれ全財産を失うことはなかったでしょう。複数の通貨ペアで投資をするべきでした。
資産運用にはFX以外にも現物株、投資信託、国債などさまざまな運用対象があります。
分けすぎたらきりがありませんし、得意な運用先でやるのがよいと思いますが、もう少し広い目で運用先を探すのも良いと思います。
コインチェック事件に見る“取扱先(運営会社)というカゴ”
2018年、仮想通貨交換業者であるコインチェックから仮想通貨が盗まれる事件がありました。
もちろん仮想通貨の暴落という事態にもなりましたが、この時同社では取引どころか出金すらできない事態になりました。
当時は出金停止の期間さえ知らされず、口座に残ってるお金はどうなるのかと不安の声が多く上がりました。
このように一つの会社でのみ取引することによって、金銭的な損失以外にもリスクが発生することがあります。
知識が増えないデメリット
FXと株価指数CFDを両方することにより円高と株価の関連性が分かったり、
FXでレバレッジの考え方が分かることで他の信用取引に応用できたり、
複数の運用をしていると想像するよりも多くの知識が関連付けて増えます。
運用先を一つに絞っていると知識を得る機会が少なくなります。
僕もくりっく株365で覚えたチャートのテクニカル分析を現物株に使えたり、逆に現物株の配当の割合を見てくりっく株の配当の大きさを理解したりできました。
失敗例
人の不幸は蜜の味といいますが、ここでは僕が蜜になります。
(*´Д`)ペロリ ε-( ̄(エ) ̄*)クマー
僕はくりっく株365で大きく運用していました。理由は“年10%の配当!しかも値上がり益も!”という内容につられてです。
しかし2017年の北朝鮮ミサイルで相場は暴落、500万円もの損失を出しました。
“運用対象のカゴ”を一つに絞ったゆえの失敗です。
その時はくりっく株365でできる4銘柄全てを運用してたんですけどね。暴落時はすべての銘柄で下がるので、結果的にそんなものじゃ分散といえなかったというわけですね \(_ _ ) 反省です。
その後、ぬるま湯相場とのちに言われたその年の株価上昇によって幸いにも損失がだいぶ埋まりました。
特にNYダウの威力はすさまじいものがありました。
しかし!
くりっく株365の内容が変更され、2017年末あたりから証拠金の増額、そして金利支払の発生で、とくにNYダウの魅力が大幅にダウンしました。
株価指数CFDは他の証券会社にもあるのでダウ指数に投資する方法は他にもありますが、当時の私はやっていませんでした。
“取扱先のカゴ”を一つに絞ったゆえの失敗です。
それがきっかけになり僕は他の証券会社でCFD取引をやってみたり、FXの運用を開始したりしましたが、全く知識がなかったために開始までに時間がかかってしまいました。
現物株の購入に至っては配当や割安感で買ってしまい塩漬け状態のものがあります。
これが知識が増えないデメリットです。

分散投資のデメリットもあるけれど・・・
分散投資が全てにおいていいことづくめではありません。
分散することで収益が平均化され、下がります。
いい運用先に集中投資をすれば収益率は最大になります。
いい運用先を見つけることができれば・・・
実際、投資家として超有名なウォーレン・バフェット氏はこんな発言をしています。
Diversification is a protection against ignorance. It makes very little sense for those who know what they’re doing.
分散投資は無知に対しての保護である。
それは自分が何を行っているのか理解している人にとっては、ほとんど意味がない。
要は知識がある人は分散投資の意味なし、ってことですね。
・・・知識がないから分散投資してるんだよぉ(# ゚Д゚)
彼は目を付けた会社の情報を徹底して調べ、良いと思ったら集中投資&長期保有で財を成したとされています。
が、当時と違ってさまざまな金融商品がある今の時代、初心者はいろいろやってみることが知識を広げる要素になるのではないでしょうか。
リスク回避のためにも、ウォーレン・バフェットではない僕たちはしっかり分散投資していきましょう。